水源から安全な水が届くまで

私たちは、水の循環の中で、主に川から水を利用しています。上流、中流、下流の流域全体で川の水を分け合い、水道用水や農業用水などに利用しています。また、人間のほか、様々な生き物や植物などの自然も、川の水によって育まれています。

ただ、川の水には、人間の体に有害な物質やウイルス、大腸菌などの菌も含まれています。そこで、浄水場をはじめとする様々な施設をつくるなど、安全に使える水をいつでも得られるようにするために、様々な取組が行われています。

水源から安全な水が届くまでの道のり(政府広報オンラインより)

  1. ダ ム:水をいつでも供給できるように、水を貯めておく施設。
        大雨のときには洪水を防ぎ、渇水のときにも水を使えるように水の量を調節しています。
  2. 取水場:川の水やダムの水(原水)を取り入れて、浄水場へ送る施設です。
  3. 水 路:取水した原水を別の川や浄水場などの必要な場所に運びます。
  4. 浄水場:取水した原水に浄水処理を行い、安心して飲めるおいしい水道水をつくる施設です。
  5. 配水場:浄水場できれいになった水道水をいったん貯めておく施設です。
  6. 配水管:配水場から各家庭の蛇口につながる給水管へ水道水を運びます。

東京都のおいしい水

東京のお水がこれほどおいしくなった理由は「高度浄水処理」が導入されたことにあります。
 高度経済成長期以前の東京の浄水場では、水質の良い多摩川の水をろ過し、最低限の塩素消毒で殺菌した水道水を提供していましたが、高度経済成長期に入ると経済が一気に発展し、人口や産業が都市へ集中しました。
 そのため工業排水や生活排水が増加。また下水の整備が遅れたことなどにより、多摩川の水質汚染や渇水が続くようになり、東京の水道水は異臭がしたり濁ったりするようになりました。
 1970年代後半には水から異臭がするという苦情が1000万件を超えたことから、浄化システムの強化が求められるようになり、「高度浄水処理」という従来のろ過に加えてオゾン処理と生物活性炭吸着処理をする新たなシステムが開発されました。これにより、苦情は1992年以降なくなったと言われています。

 技術の進歩により安全でおいしくなったはずの東京の水道水ですが、それでもまずいと感じる方がいるのはなぜでしょうか?
 東京はご存じのように人口がとても多い都市です。そのためマンションなどの集合住宅が多くあります。集合住宅は戸建てのように直接水道水を引けず、一度貯水タンクに蓄えられてから各家庭に配水される場合が多いのです。この貯水タンクや配水管がしっかり管理されていないと、水の質が落ちてしまいます。それが原因で水の味や匂いが気になるようになります。

 このことから、東京都は貯水タンクの管理指導を図り、改善を徹底してきました。


水道水のブランド「東京水」

安全でおいしい水プロジェクトでは、利根川水系を原水とする全浄水場について、平成 25 年 10 月までに、取水量の全量を高度浄水処理できるよう整備がすすめられました。これにより、通常の浄水処理では十分に除去できないかび臭原因物質、カルキ臭やトリハロメタンのもととなる物質等を除去・低減し、より一層安全でおいしい水がつくられます。



水道設備の維持管理(東京都水道局サイトより)

ご家庭の水道設備(配水管の分岐部から蛇口まで)は、お客さまの財産です。水道設備の設置及び維持管理は、お客さまが行うこととなっています。ただし、水漏れの疑いがある場合は、水道局で一部対応できる範囲もありますので、「漏水修繕の依頼先」をご覧下さい。

水道設備の給水方式には、主に次の3種類があります。

(1)配水管からの水圧で給水する直圧直結給水方式
(2)増圧ポンプにより給水する増圧直結給水方式
(3)貯水槽に貯めて給水する貯水槽水道方式

 

1. 直結給水方式の適正管理

ご家庭の水道設備(配水管の分岐部から蛇口まで)は建物所有者が設置したものであり、お客さまの財産になります。したがって、維持管理は利用者が行う必要があります。


増圧直結給水方式においては、次のような増圧給水設備(増圧設備など)の点検も含めて維持管理が大切です。

 

2. 増圧給水設備の点検 

正常に給水するために増圧給水設備の次に掲げる機能について、年1回以上の定期点検が必要です。 (東京都給水条例施行規程第8条の2)


1.逆流防止機能
 

2.運転制御機能
 

3.上記に挙げるもののほか、正常な運転に必要な機能

 

3. 貯水槽水道方式の適正管理  

 ご家庭の水道設備(配水管の分岐部から蛇口まで)は建物所有者が設置したものであり、お客さまの財産になります。したがって、維持管理は利用者が行う必要があります。


 また、上記に加え、貯水槽水道の場合、貯水槽に入るまでの水質は水道局が管理していますが、貯水槽及びそれ以降の水質は設置者(又は設置者から委託された管理会社等)が管理することになっています。
 

 貯水槽の点検や清掃が不十分だったり、貯水槽に異状があった場合は、水が濁ったり、臭いが付いたりすることがあります。


 また、貯水槽の容量が使用水量に比べて著しく大きい場合、水道水が貯水槽に貯留される時間(滞留時間)が長くなり、水道水に含まれる残留塩素の濃度が下がりますので、貯水槽の容量(水位)を適正に保たなければなりません。

 

BRC22は、上記給水方式のいずれにも適合します。

個人住宅から小規模事業者、大規模商業施設やマンション向けなど毎日の処理水量に応じたサイズおよび特殊用途に至るまでご相談に応じております。様々な業種における使用事例も豊富ですので、従来の装置では解決・改善に至らなかった事業者様にも導入のご検討をお勧め致します。